椎山神事
畑山の山の上にある椎山での神祭(じんさい)に行ってきました。
私が椎山に行くのは10年振りくらい。
こういう時に日記替わりにブログが役立ちます。
どうやら2016年が最後になったようです。
当時のブログ記事はこちら。
当時は、道もまだあったのですが
県道から入る道が大崩落をしてしまい
歩いても辿り着けない場所になっていました。
でも、小松三兄弟は椎山へ行くことを諦めず
どこから入るか、どこを通って行くか
とお正月になると、いつも話していました。
そして、去年のお正月。
三兄弟は、とうとう山道を出かけることにしました。
私も連れて行け!と言ったんですが
どんな道になっているかわからん
と置いてけぼりを食い
さらに予定時刻に帰って来ず
もちろん畑山の山の中では携帯電話もつながらず
新年早々、消防の世話になるのか??と焦ったことでした。
帰ってくるはずの1時間後くらいに
ようやく無事との電話を受け
正月早々、夫婦喧嘩のタネとなっていました。
その後も兄弟だけで椎山へ行き
今回は、子どもたちを連れて行く、ということで
私も一緒に行くことになりました。
林道は車で行き、
信恵さんと千賀美さんも
一緒に行く、
というので、皆でぞろぞろ。
入り口はこんな感じですが
こっから山道へ入ります。
けっこうなガケに思いますが
ガケ、です。。。
信恵さんと千賀美さんは数mで断念することを決意。
二人は車に戻り、私たちだけで行くことに。
これは、まだ道が残ってる方…
スマホを出す余裕があるくらいです。
私には道がないように思うけれど
セイイチさんには、「これは、けもの道」と言われます。
ところどころ、石垣が現れます。
椎山はセイイチさんの祖父母までの小松家が暮らした集落で
今は廃村になっています。
椎山だけでなく、消えた集落は無数にあり
この通過していく山の中にも
田畑が耕されていたといいます。
山間地でよく見かけるのは
棚田のあとに植林をしたところです。
このあたりも田んぼや畑に切り開いていたところを
集落を閉じる前後に植林をしていったのだと思います。
いつも見ている山なのに
中に入ってみると異世界です。
ここに人が暮らしていた、と言葉で聴いても実感がわきにくいですが
こうした石に残された跡を見ると、現実味を帯びて感じることができます。
途中で谷を二つ越えていきましたが
家に引いていたであろう水道の黒パイがありました。
1時間ほど歩くと、健ちゃんの声がしました。
椎山に到着です。
集落の跡に辿り着きました。
小松家の跡も藪の中ですが
セイイチさんの頭の中には当時の家々の記憶があり
「ここが牛小屋で、ここが・・・」と子どもたちに紹介をします。
家のすぐそばにある行き倒れの人をまつったお地蔵さん。
遍路道からは外れていますが
昔は、往来もあった集落だったんだろうなぁと思います。
家の裏にある神様へ辿りつきました。
先に着いていた健ちゃんが
こまごまとしてくれていたので
私たちは、すぐにお参りを。
セイイチさんが
「この木は太らんかったなぁ」
と見上げた木。
中央に亀裂が入っています。
雷に打たれたんだそう。
長男に後光がさしたようになりました。
木漏れ日が心地よいです。
しばらく皆でご飯を食べて過ごしました。
あそこの木のウロにモモンガが…
フクロウが…と昔語りをするセイイチさん。
長男はお構いなく、木の棒でいろいろ遊んでました(^^;
後ろの木々にまつわる思い出を父ちゃんは語ってましたが…
後片付けをして、お宮を閉じて、帰路へ。
今の家よりも日当たりは抜群に良い場所です。
道がついたことで、その近くに人はおりていってしまったよう…
来るたびに思いますが
天空の城ラピュタのようだなぁ…
だいたいの行程がわかる帰り道は、あっという間です。
行くときは、一生懸命過ぎて素通りしていた
炭焼き小屋だったであろう場所にも気づくことができました。
林道に辿り着き、車で林道を帰ります。
外から見る山と、中を歩く山は別物だなぁと思います。
鶏舎や家のある場所を見下ろしながら下山しました。