間もなくホタルの飛来シーズン。昔の畑山ではどうだったの?―限界集落に嫁いだ元新聞記者が、限界集落になりゆくむらで育った夫に聴く⑥―
間もなくホタルの飛来シーズン。
去年は一昨年の大雨で
流されたせいか
ほとんど飛ばなかった…
ことしは、期待しているのだけれど(´-∀-`;)
子どものころの
畑山のホタル事情はどうだったんだろう。
圭子:
海辺育ちの私には
ホタルは身近な存在ではないがやけど。
靖一:
今でも飛びはするし
都会のお客さんには喜んでもらいよるけど
昔は、比較にならんばぁおったねぇ。
圭子:
ホタル狩りをするくらい?
靖一:
小学校5-6年のころには、
捕まえにも行ったで。
季節が来たら、
近所の子らを誘うて、
蛍を捕まえに行ったね。
圭子:
今じゃ想像つかんけど
近所に同世代がおったがやねぇ。
で、捕ってどうするの?
靖一:
通りがかりの人に売ったり、
知り合いに買うてもろうたり。
売って50円のお金をもろうた記憶がある。
何羽でっていうのは覚えてないけんど。
結構な頻度で出かけて
蛍を捕ったね。
圭子:
どうやって捕るの?
靖一:
網とかではなく、
うちわとか手でとれたが。
家の窓でピカピカ光り始めると
「おぉホタルとりにいこうか」って話になったと思うき。
圭子:
私が家の窓から桟橋見よって
釣れだしたら、
自分も釣り竿持って行ったみたいな感じやね(笑)
靖一:
とにかく乱舞するがで。
ものすごい数の蛍がおったき。
ホタルの幼虫の餌になるカワニナを
川にとりにいったりもしたね。
カワニナは、今はもう
見かけることも少なくなってきたね。
圭子:
小鳥を飼うみたいに
ホタルは自分で鑑賞用に飼うこともあったが?
靖一:
鑑賞用よりも、捕ることが楽しかったね。
飼育した印象はないき。
乱舞するのを見て、
きれいやなぁとは思うたけどね。
圭子:
お母ぁらと一緒に行ったりもしたん?
靖一:
親と行ったっていうよりも、
同世代と行ったね。
大人になったら、
わざわざ見に行くっていう気もなくなっとったし。
圭子:
身近にあり過ぎるとそんなもんかなぁ。
うちの周りも釣りは外の人こそするけど
地元の大人は夜釣りまではせんかったもんなぁ。
靖一:
たぶん、20代のころって、
蛍見るような風情とか
そんなんよりか
友達と酒飲みに行くか。
みたいな遊びの内容が
変わってきたこともあって、
ホタルが飛ぶとか
気にしてなかったがやろうね。
圭子:
私が泊まりに来てた頃は
ホタルの話も出てたような…
靖一:
宿をするようになってから
ホタルの存在も改めて感じるようになったんやろうね。
20代のころって地域をなんとかって
気持ちは潜在的にありつつも、
フィールド的には地区外の方が
多かったと思うき、
地域の蛍とかは見えてなかったがやろうね。
圭子:
ことしは飛ぶと良いねぇ。