雌若鳥のジロー肉を試食してみました。
あまり知られてない・・・
のが、土佐ジローのお肉には
現在2種類あるということ。
もともと採卵用の鶏として開発された土佐ジロー。
(土佐地鶏♂と、ロードアイランドレッド♀の一代種)
高知県土佐ジロー協会のマニュアルでは、
♀の卵を生む期間は、生後450日とされ、
その後、お肉をいただくこととされています。
実際、450日になると
卵の肥大化や変形、殻の固さが薄くなって割れ易くなるなど
商品として出せないものが増えてきます。
450日で適正更新をすることで
ジローの卵の品質を保とうとしているのです。
高知県内には100戸ほどの採卵農家があり
自家用にジローを飼ってる人は3倍くらいいると言われています。
もちろん、はたやま夢楽にも、
採卵用のジローは500羽ほどいますので
この♀肉も、年に何度か商品として販売することになります。
ただ、加工用として納品する先が決まっているため
HPなどで販売はしていません。
普段、はたやま夢楽で販売しているのは、
土佐ジローの♂若鶏肉になります。
生後0日から、はたやま夢楽で育てています。
こちらは120~150日でお肉になるのです。
♀でいうと、ようやく卵を産み始めた、成人になったころです。
なので、トサカや白子が、商品として販売できています。
一般的なブロイラーは、生後50日ほどでお肉になるんだそうです。
3kg以上の重量なんだとか。
生後50日のジロー君は、800gくらいでしょうか…
150日でだいたい1.5kgくらいになります。
そんな小さな鳥…
鶏肉は、重量で商いがなされるため、
小さい鳥で長期間飼育するのは、
経費が高くなりすぎて、誰もやろうとしないんです。
でも、靖一さんは、「牛よりも高くても美味しいもんを求めゆう人はおるはずや!」
って、ひたすらジローの♂の美味しくなる育て方に人生を懸けてきたんです。
で、今のジローのお肉を販売する「はたやま夢楽」があります。
そんな「はたやま夢楽」ですが、
雛の供給は、あくまで高知県が種卵を生産しているので
自分たちが雛を購入したくても、買えない日がやってきます。
採卵用の雛を購入したい農家さんがいて、初めて雄も孵化させてもらうからです。
残念ながら、雄だけでは孵化させてもらえないんですね…
なので、夏場にお肉にするジローが枯渇して
毎年、お中元の季節になると、「ごめんなさい」ばかり言っています。
どうにか改善できないか…と頭を悩ませているところです。
で、今回は試しに、はたやま夢楽のために孵化をしてもらい、
雌雄混同で、購入することにしました。
雌雄鑑別には、国家資格が必要で、
普段は生まれたばかりの雛を鑑別してもらい
雄だけを買って帰るんですが、
今回は、雌雄ともに購入しました。
それが7月のこと。
「動物は未産経の♀が美味しい」
というのが通説なので、ジローの♀も美味しいだろうと思っていました。
でも、ジローは雄でも小さい小さい鳥。
雌なんて、あまりに小さくて、高値になりすぎる…という想いがあります。
生後1か月経っても、なかなか雌とはわからないものです。
それで通常通り、5か月飼育し、
先週の土曜日にさばきました。
個体差も激しいというのが正直なところ。
まぁ、30年近く培ってきて、飼育法がある程度確立できている雄と比べてはいけないですよね。
重量が700gくらい。
正肉にして、400gとか、300gないものもいたりして。
*雄だと500~650gくらいです。
夕べはスタッフと、試食会を実施。
がらでスープをとり、水炊きにしてみました。
「旨いじゃないか」と章さん。
「上等」という声も。
たぶん、♀と言って出さなければ
分からない味だとは思います。
でも、雄のジローの味とは違うものなんですよね。。。
価格の設定も、雄よりも高くならないと、5か月分のエサ代さえ出ません…
頭の痛いところです(;´Д`)
とりあえず、次にこの♀が出てくるのは、6月ごろのこと。
試食用として、ご案内させていただこうと思っています。
その節はよろしくお願いします<m(__)m>