高知県の地鶏「土佐ジロー」専門店

はたやま夢楽
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土佐ジローの卵のお話

採卵用の土佐ジローたち。
セイイチさんの周りに集まってきているのはメス。
遠巻きにオスの姿も見えます。

お肉用に専門に育てるのが
はたやま夢楽のメーンですが
採卵用にも500羽ほどの土佐ジローを
育てています。

お肉用と卵用の育て方が異なる

卵を産むように育てている土佐ジローたち。
20羽の雌に対して、1羽以上の雄になるような
割合で飼育をしています。

500羽ほどの採卵用のジローがいますが
日齢ごとに小屋をわけて育てています。

鶏舎の形もお肉用の雄の小屋とは微妙に異なり、
遊び場の面積が広く、安心して生み、
安全に採卵できるように
板の間の止まり木の部屋の方に採卵箱を設置しています。

ご飯も、卵が美味しくなるためのものは
お肉が美味しくなるためのものとは異なります。

雌は、写真のような緑色のものを好みますし、
雄に与えるようなお米は、あまり与えていません。

卵の黄身が白くなることもありますが
産卵率が低くなることもあって、
卵用にはお米の割合は少なくしています。

卵を産む

生まれて150日くらいで卵を産み始めます。

生み始めの卵は、本当に小さくて
まず、スーパーには出回らない小さな小さな卵です。

30g程度のものもあります。

土佐ジロー卵として販売する基準が
高知県土佐ジロー協会のマニュアルで定められています。

小粒;35-38g

中粒;39-44g

大粒;45-50g

これ以外の卵は、規格外等を明記するか、
土佐ジローではなく、「地鶏卵」として販売するように
と定めています。

生み始めは、とても小さいですが
日齢を重ねていくと、卵も大きくなっていきます。

同じ土佐ジロー?と思うほどに
その大きさは歴然としています。

有精卵と無精卵の違い

土佐ジローの場合は
雌20羽に対して、雄1羽、
この割合で、ほぼ有精卵になります。

土佐ジローは
土佐地鶏とロードアイランドレッドの
子どもになります。

地鶏1羽、ロード5羽くらいで受精させ
長年携わるプロが
土佐ジローをふ化させても
好調で8割くらい、
悪い時はゼロとなったこともあるくらい
難しいようです。

一方で、土佐ジローの卵は
小学生などが夏休みの自由研究で孵化をしても
10個中、6-8羽の雛が生まれるなど
高い確率で生まれてきます。

卵の色の違い

土佐地鶏は、白っぽい卵を産み
ロードアイランドレッドは、赤っぽい卵を産みます。

ロードは、明治期以前に日本に入ってきた在来種で
日本の赤玉系の鶏の掛け合わせに
大きく寄与している
日本で大事にされている鶏です。

土佐ジローの卵は
殻の色も千差万別。

赤っぽいのもあれば、真っ白いのもあります。

卵の黄身の色も同じく。

食べるエサの色見によって、色は変化します。

これは、土佐ジローに、
鶏に限った話ではなく
養殖魚でも、同じです。

赤色を高めるためには、赤いシシトウや、
赤いピーマン、人参が効果的で
黄色を高めるためには、野草やカボチャ
ニラなどが効果的です。
白くしたいなら、お米を食べると白くなります。

最近、「白い黄身だったけど、大丈夫?」
という問い合わせをいただきました。

大丈夫です。

若い土佐ジローに発生しがちですが
どうやら今の小屋の中におそらく1羽だけ
白っぽいご飯の好きな子がいるようです…

はたやま夢楽で共有して、観察したところ
白い卵を発見。

見た目は、同じです。

でも、黄身は白い。

同じように皆と同じ小屋で、
同じご飯を食べているようですが
平飼いをしていると
やはり鶏の好みも出てしまい
時に、こうした卵が産まれます。

しばらくすると、緑のご飯も好きになっていってくれると思うんですが…

鶏の個性と受け取っていただければ幸いです。

卵の質について

白い卵は大丈夫か?と尋ねられて
それは、大丈夫ですが
有精卵である以上、卵の質の方が気がかりです。

スーパーに並ぶ鶏卵は
基本的には、無精卵です。

受精していないので、卵の細胞が動くことがありません。

一方で、有精卵は、日本の市場では流通しづらくなっています。

温度変化で、受精した核が動き始め、
孵化に向かえばいいですが、
細胞が動いて腐敗することに繋がるため
管理が難しいからです。

生んだ直後に、親から遠ざける必要もあり
鶏舎の中で放置しておくこともできません。

夏場だと1日数回の採卵が必要になり
温度変化をなるべく与えずに
お客さんのおうちの冷蔵庫へ納める必要があります。

きちんと温度管理をして新しいうちに割ってみると
こんな感じに白身が二層くらいになっています。

濃厚な卵白部分と、水溶性の部分と。

この状態だと、ゆで卵には向きません。

濃厚な卵白部分が水溶性と混じったくらいで
ゆで卵にすると、つるっとむけます。

昔、テレビの企画で生み始めの卵は美味しいの?!
という取材を受けたことがあります。

鶏舎の中で、採卵箱から生まれたばかりの卵を取り出して
卵かけご飯にして食べる、という企画でした。

番組上、「美味しい」とは言っていましたが
まだまだ卵の中身は安定していなくて
私は好きではないです…

生んだ後にきちんと温度管理をして
数日後の卵が、卵かけご飯には
美味しいと思います。

産卵数

土佐ジローは、毎日は卵を産みません。

毎日のように生んでくれる子もいれば
集団で平飼いをしていると
「私は生まなくてもいいでしょ」
と言わんばかりに、毛艶の良いジローがいます。

卵をよく産んでくれる子は
雄に乗っかられているので
お尻の部分の毛がはげてきます。

500羽飼っていても
1日に出荷できる個数は
半分以下という日も多くなります。

生んでくれる卵の中から
産卵時の衝撃で割れてしまった卵もあれば
ヒビが入った状態だったのが
時間の経過とともに割れてしまっていったり。

また、自然界にいる鶏に近い鶏種を
自然に近い状態で飼っているので
季節によって、生んでくれる数も大きく異なります。

春先と、秋口には、生む数が増えます。
一方で、夏と冬は急激に落ち込みます。

定期的な納品先以外に出せない理由は
こうしたところにあります。

WebShopでの販売も
来月の束の間出せるかなぁと思っているところです。

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